歌詞コーナー   あさき曲編

アーティスト あさき
曲名 赤い鈴 鬼姫 月光蝶 この子の七つのお祝いに ツミナガラ...と彼女は謂ふ
ふりがな あかいすず おにひめ げっこうちょう このこのななつのおいわいに さなぎ つみながら...とかのじょはいふ ほたる



歌詞
夕暮れ 遠くに伸びる 
  長い二人の影を目で追いながら
手をつないで帰った
鳴る小さな 小さな 鈴の音
一様に並んでいる鳩時計と一緒に鳴るよ
りんりりぃん
響く小さな小さな音

ある朝 彼はお偉いさん
「君は僕がいなくても平気ですか?」
震えるその手から漏れている 堂々巡りの迷妄

とても汚い色をした 吐き気を催す丹の笑み
りんりりぃん
響く彼女の鈴の音

白装束の老婆が背中で笑う
そうさ ぺろりと・・舌出しながら
「右手は空へ 左手は海へ捨て
立派に蒼天仰げよ!」
う鴉たちは右へならえ

至極是当然と並べ立てた理想と幸せは雨催い
茫漠
と広がり解ける
耳元で囁く
「鬼さんこちら 手の鳴るほうへ」
白雲消えていく


「嘘をつくキサマらの舌なんてチョン切って
捨ててやる!ずっと待つんだ!彼を待つんだ!」
見えぬ聞こえぬ
「何もないほうがいい」と笑う
金魚鉢に写る彼女はくるくる流れる

「お元気ですか?」
彼女の手紙 ある日を境に途絶えた
何度目かの緑雨に染まる鳥が風を連れてきた
でもいない あの子は黙して音色
あの飴色空 影を延ばすことは無いでしょう
鈴は鳴り響く

「僕は帰ってきたよ!」
喚声 暮色に消ゆ
彼は走った!そして涙こらえてそっと扉開けた!
そこには・・・彼女の時をのせた 鈴の音だけが・・・
逮夜 斎灯たき祭文読む鳥

夕星を手挟みて俯瞰す美し姫は
其の双眸をもて差す手とし舞々神楽

兆しは八逆

金銀の香炉より けぶり けぶりにし人
ほろほろと落ちみだるる木の葉のやうに

あな 煌ら 剰え たゆたふ御灯明よ
あな 煌ら 現れは たゆたふ身 明かし夜

鳴りや 黄泉路へと 憂き夜嘆ひても
果てし独霧を 嗚呼 厭ひ 浮世嘆ひても

事切れぬ 業火は 無二芳香叶わぬなら 
我が鬼を生りこぼさん
「あの高さはどれ程でしょう?」
と貴方は言っていた
幼い頃お月様の下で
キラキラ満ち欠け辿った

ひとつトゲに触れるたび消えてゆく
ひとつも零さぬよう
手の平ですくって溜めた
月は無くなっていた

サヨナラ物言わぬ者達よ

きっとずっとそのままでしょう
キラキラと光る月は
ああ雪色の蝶に溶け
涙に変わった 

貴方の遺影の雪洞粛然 
蝋火に灯して暗夜に育つ
死と子と交錯雨夜に知るや
されども散りゆく涙も枯れた

あれから幾年
貴方が残した小さな幸せ
噛み締めながら
夜な夜なこの子の為にと
子守の唄を口ずさむ
夜も通し…

モノクロキネマの廃工場から
流れる煙がこの子をを包む

狐の上臈は這いずり回って
幻惑しいしいこの子を掴んだ
無くさぬように…


子の耳鼻目口
髪の毛一本誰にもやらぬ
隠してしまおう
この子が七つになるまで
貴方の鯉幟が空に昇って逝くまで…


嗚呼、この子が大きくなれば
貴方の代わりになるのでしょう…
瞳が悲しい程 貴方に似ていた…
空を泳ぐ鯉幟だけが知っていた…

今宵 お月サマが
照らしてくれた秘密
帰依と鳴く
アレが吐いたあの蜜

赤いお目めと
かくれんぼしてたあの日
くぅるり ゆらり
風車がゆれていた

カラカラと時は流れ
僕は狩られ
「ママに抱かれたいのにね…」

寄らば大樹の陰
やさしくされたいんでしょう?

強く…そう高く
背伸びしたよ
お月さま

ねぇ もっと来ておくれ
「ハネ ハ ハエマシタ?」
煌々と月明かり
雪の降る、それはそれは
美しき桜でありました
「真ッ赤ナ鏡ト唇交渉」
うれしや おかしや
36.7度の波打ち際
白昼夢に摘んだお花などいかが?
ゆらり ひらり 舞う桜を
紅代わりにして
契りましょう
ほら…白い顔に残した逆さま配列
忘れぬよう鉛で瞼開いた…

一ツ…二ツ…三ツ…
四ツ摘デハ貴方ノ為ニ…

坂を登り 開く広々と
穂波が揺れて 猶予う
金色の押し黙る

人が影 置き去りに 手招く
遮った川は深く
水分りの指先抜け

溶ける

夢からさめて 並み居る川門
ひとつ並び 扉めくると 砂に崩れた
七彩光り 枯れた木に刺さり燃えた
彷徨う水鶏 群になりそら(山+且)に飛ぶ

辿り着いた 影は瞬く光りを抱く

漣は稲穂 背押されて森に消えた
彼方に光り 見え隠れ
暗闇で探す足跡 見らすものに集う

潦 歪んでは細濁り
絶え間なく

ああ 今さら 昇る光景見て胸を裂く
小さな影と 背負うもの 噤み行く

歪み裂ける虹と 隠沼落ちた夢と 冷光

掠めて遠く!

ひらひらと光り重なって架け橋になる
流れ深き森避けて
水に影短くして在る それぞれの夜明けを待つ
ひとつに増え ひとつ消え

誰が為に行き 誰が為に渡す重きか
七彩に問う 身を焦がす
橋を渡る人々に叫ぶが返答無く
手招きして溶けた

坂を登る その先に
穂波が光っている
今も 変わらず 今も

増えて 消えて 光っている